宇宙史研究センター素粒子構造研究部門の研究者の参加する国際共同実験グループ CDF Collaboration が,
D0 Collaboration とともに,
2019年の欧州物理学会高エネルギー素粒子物理学賞
(High Energy and Particle Physics Prize of the European Physical Society) を受賞しました。
同賞については,こちら を参照。
受賞対象研究:
「トップ・クォークの発見とその性質の詳細な測定」
(for the discovery of the top quark and the detailed
measurement of its prpoerties)
詳しい内容は,こちら (pdf) 。
この賞は1989年に創設され,2年毎に,高エネルギー物理学の実験,理論,もしくは技術領域における傑出した貢献を成した個人や共同研究グループに授与されます。
過去の受賞者(グループ)は こちら 。
理論家の割合が高く,ノーベル賞受賞者も多数います。
今年の受賞式は2019年6月15日に,EPS-HEPP Conference 2019, Ghent, Belgium において開催されます。
トップ・クォークは,宇宙を構成する基本粒子のひとつで,1994年にCDF実験グループによりその存在の証拠が示され,翌1995年に発見されました。
Fermilab のページ -
APS のページ
その後,CDF 実験は2011年までデータ収集を続け,トップ・クォークの詳細な性質を明らかにしました。
たとえば,その質量は重要な物理量であり,それを精密に測定して W ボソンの質量と組み合わせることで,ヒッグス粒子に対する制限を与え素粒子標準理論を検証することに成功しました。
Symmetry Magazine のページ -
PRL on the Cover
本受賞に関する本学研究者:
受川史彦,武内勇司,原 和彦,佐藤構二,金 信弘(特命教授),S. B. Kim(海外教育研究ユニット招致),吉田拓生(クロスアポイントメント)
いずれも,数理物質系 宇宙史研究センター 素粒子構造研究部門, 物理学域